はじめに
前回の記事はこちら。
前回の記事で、書店の事情を聞きながら奇遇にも速読の話題も共有できて嬉しかったことを書きまして、今日はその速読についてうさこの体験をまとめました。元々本が好きで、本って面白いよと声を大にして言いたいわたくしですが、さらに速読についても「こんなに面白い世界があるのよ」と叫びたい想いで生きております。今日は、そんな想いを綴りました。
『速読の効果』
公務員をしていた頃から、速読ができるようになったらいいなと思っていた。
大量に回覧されてくる所内文書、これまでの担当者から引継いだ大量の記録、法改正に伴う大量の改正点をまとめた国の文書。もし速読ができたら、こんな山積みの文書や書類もさっと片付けられてしまうんだろうな。そう思いながら、鼠のように目の前の文書の山を小さく噛み砕きながら、憂鬱な氣分で仕事をしていた。
わたしは中学校の図書館での本との出会いがあってから、本を読むのが大好きになった。けれども読む速度が遅いので、一冊一冊を読み終えるまでに時間がかかるし、読んだ内容もそこまで記憶に残らない。もし速読ができたら見える世界が変わるに違いない。速読はそんな憧れの世界を叶える魔法のような存在だった。でも、仕事をしている間は仕事と自分の生活で精一杯だ。だから、退職したらやりたいことの一覧に家庭菜園と共に一番最初に速読を並べて、自由な身になった暁には始めたいと思っていた。
もう番組名を思い出せないが、昔NHKで本の紹介をする番組の司会をしていた女性アナウンサーが速読を習得していたらしく、彼女が学んだ速読法の資料を請求したこともあった。今思うとそんなに高い値段ではないことが分かるのだが、当時は10万円を超える金額に「高い」と思ってしまって、保留のまま塩漬けになっていた。
折りしも、わたしの退職はころにゃ感染症の拡大と時を同じくしていて、年度末に少しずつ自粛が始まる中で送別会は中止となり、わたしは静かに職を辞した。そして世間は大規模な外出自粛、営業自粛に陥った。
わたしも最初は未知の感染症だと思って戦々恐々としていたのだが、学生時代から愛読していた堤未果さんが何かの著書で「新聞やテレビが一斉に同じことを報じる時には注意が必要」と言っていたことを思い出し、感染症報道を違う目で見るようになった。いくつか情報を探るうちに、実はこの感染症の発生を2019年9月の時点で予期していたという人の記事に辿り着き、その人が所属する団体で速読法を学べると言っていた。すぐにそこで学ぶことを決意した。世界の動きを予見できる力を身に付ける術も欲しい、そうしたら世界を自在に渡って行けるかもしれない、同時にそうも思っていた。
わたしが所属する所では、脳の処理速度を上げるためにまず聴力から鍛える。赤ちゃんがお腹の中で遂げる感覚器官の発達の順序と同じ手順で脳の処理速度を上げていくというのが主旨だった。その土台が整った時点で速読の方法を学び、実際に本を早く読む練習を重ねていく。速読法を学んですぐに、1分間で一万字以上が読めるようになる人もいて、自分の限界を目の前で打ち破っていく現象に目をキラキラさせて驚いていたりするが、わたしはそこまでの突破体験を経験できなかった。なので、速読法を習った後は、毎日地道に習った方法で本を読む練習をした。最初は全く文字が読取れず、「分かんないよ…」と泣き言を言いたくなった時もある。そんな中で、高速での読込みと高速でのパソコンでの書出し、それらを続けているうちに、ある時一行の文章がするんと読めるようになった。しゅん、と文字が目に入ってくる。一文字一音で読んでいた今までの読書とは全く違う体感があった。ここからわたしの速読人生が始まった。
速読ができるようになって何がいいのかと言うと、今まで積読していた本が「とにかく一冊読める」ようになることだ。内容を100%理解できなくても、最初から最後まで目を通せて、どんな内容の本なのかがざっと分かる。これだけでも視界が開ける。そして精度と速度が上がってくると、一つの領域に関して複数の本が読めるようになり、賛成意見と反対意見を比較できるようになる。さらにそれが自分の望む分野で展開できるようになる。
そして、もう一つの恩恵は、記憶力がよくなったことだ。読んだ内容を高速でパソコンに書出していくうちに、本の内容が記憶に残るようになってきた。今までは「音声」で読んでいたものが、「画像」として脳裏に残る。心理学では、音声記憶の容量は視覚情報の記憶よりもかなり小さいことが分かっているのだが、それを体感する現象だった。
加えて、これはわたしの所属先独特の能力だと思うけれども、聴覚刺激の処理速度も鍛えるので、動画を3倍速以上で見ることができるようになる。つまり、単純計算でYouTube等から得られる知識や情報が一般の方の3倍以上になるということだ。最近は、そのお陰で「よくそんなことを知っているね」と友人知人からはよく言われるようになった(元々変態なので、物事を人より細かく掘り下げる癖はあるのだが)。
これらの能力によって、仕事の速度が急加速して出世する人も多いらしい。わたしは退職してしまったので比較ができないけれども、当時よりも自分の能力は増したと思う。そして今、所属先の他の学習項目も合わさって、自分の可能性を広げられそうでわくわくしている。
そして何より、大好きな本がたくさん読めるようになった。読みたいと思っていた本にも臆せずに手が出せる。小説、実用書、専門書、雑学系、電子空間上の記事、読む速度や深度を変えながら、自分の力を使って高速で本の内容を噛み砕ける。これだけで、本好きの人間にとっては人生の質が向上した氣持ちになる。それは間違いないと思う。
本というのは時空を超えて先人達の知識や叡智に触れられる人類の遺産であり記憶装置であり、宝箱のような物だから、そこへの接続法を持てることは、自分の人生を豊かにすることと同義だ。
退職して自分の可能性を広げたいと思った夢は、少しずつ形になっている。そんなわたしは、きっと幸せ者に違いない。


まとめ
速読法を習得した効果は次の通りです。
- 本が速く、大量に読めるようになった。
- 読書の際の理解力や記憶力が向上した。
- 動画を高速視聴できるようになった。
- 学習速度が加速した。
- パソコンの文字盤を打つのも速くなります。
他にも面白い発見が山盛りなのですが、それはまた次回以降に記しますね。
世の中には、七田式、瞬読、楽読、ルンル、他など沢山の速読法がありますので、自分に合った方法と場所を色々と調べてみてくださいね。
かつての友人は息子さんを七田式に通わせて、息子さんは上司から「一人で50人分の仕事をしていた」と言われたそうです。小学6年生の夏休みの課題が、一万冊読書をするだったらしい。すごいわ。
関連情報
速読法について
わたしが勝手に氣安く呼んでいる鬼ちゃんこと、鬼丸さんのnote記事です。この記事が分かりやすくて面白いんじゃないかなと思いました。
【速読③】思い込みを捨てよう!激速脳と今までの脳どちらがよいですか?
わたしが所属している「みん天」こと「みんな天才化機構」は、万人にはお勧めはしません。なぜなら、鬼ちゃんは物凄く幅広い知識を持っていて、稼げるし、できる人なんだけど、人格に難ありだし(うさこ基準)、みん天に集まる人達はみんな個性も癖も強いから。そして、ころにゃを予見していたように、世の中の一般の人達とは異なる視点と価値観で人生を生きる羽目になるからです。というか、そんな人向けの所です。
でも、みん天の教材を本氣でやり込み始めたら、本当に自分がどんどん進化していくのが分かって面白いんですよね。色んな可能性が見えてきて、最近わくわくしています。これからどんなことを形にして行けるんだろうな。楽しみです。
ころにゃ関連
❷ロックフェラー財団発行。18頁の「LOCK STEP」を参照のこと。英語が読める方はそのままで、読めない方は翻訳機能やアプリを使って呼んでみてください。

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