「憧れの美術館へ」

体験

文化の中心地、東京。

そこには公立から個人設立まで多くの美術館や博物館等が林立し、毎日企画展が開催されています。

うさこは美術館も好きなんですが、今回はちょっと違って、kanaeさんからご指定の美術鑑賞という名の半分修行でした。

kanaeさんの記事はこちら「旅先で出会った方との深夜のお喋り」です。

うさちゃん、絶対に東京に見に来た方がいい。

先日、上野の宿で仲良くなった美術館好きのkanaeさんが、東京の美術館の感想やパンフレットの写真をやたら送ってくるなあ。

多分、これはkanaeさんが全部行ったやつ。

と思っていたら、突然こんなことを言われました。

「あのね、この展覧会ね、今週末までなの。うさちゃんがこれから目指す世界に絶対に必要だし、そんなうさちゃんだからこそ見ておいた方がいいと思うの。あたしね、ここの年間パスポートを持ってるから、東京に来てくれるんだったらこの日とこの日で一緒に行ってあげられて、うさちゃんは無料で観覧できるわよ。青春18きっぷなら、うさちゃんの所から東京まで片道このぐらいで来れるんじゃない?絶対に来た方がいいと思う。それに、そういう旅をしたこともうさちゃんの夏の思い出になると思うの。」

こ、今週末までの企画展ですか…!?

そしてご指定の日程は、明後日ですよね…。

ええええ、ううむ。

うさこの心に束の間の沈黙が流れました。

でも、kanaeさんの仰る通りだし、せっかくここまで言ってくれるんだし、鈍行で東京に行ったこともないし、今回の目的である根津美術館とサントリー美術館は初めてだし。

よし、…行こう!

始発で出て終電で帰れば日帰りもぎりぎり可能ではあったけれど、泊まりで出かけることにしました。

初めてみどりの窓口で青春18きっぷを買って、新鮮な氣持ちになりました。いよいよ旅立ちなんだなあ。

何とか準備を終えて、予定通りの時間に早起きもでき、最寄りの駅から電車に乗って中継する駅に着きました。

そこでお財布を出そうとしたら、あれ、お財布がない…?

お財布、おさ…ええっ、わ、忘れたの!?

完璧に準備をしたはずが、前日の予定外の動きで違う場所に置き忘れていたんです。

財布に青春18きっぷを入れてあるから、どうしたって一度取りに戻らないといけない。紛失しても再発行はしない規約になっているから。

結論は「家に取りに戻る」。これしかない。

前に別な友人から遅刻したことをすごく咎められたことがあったんですが、これはどうしても戻って、kanaeさんとの待合せに遅刻するしかない。

しかもkanaeさんって、普段は電波が繋がらないから連絡が取れないんです。

途中で、1時間以上も待合せに遅れるということをどうやってkanaeさんに連絡するかも頭を悩ませ、これが仕事だったら…と冷や汗をかきながら、美術館に連絡を入れたりして、何とか最初の目的地である根津美術館に到着しました。

もう、東京に来るだけで、これだけの消費量だもん。

行動を起こすと、本当に色んなことが起こりますね。

頭で考えているだけじゃなくて、実際に行動するって、本当に大事です。

念願の根津美術館

目的の企画展。墨と文字が美しかったです。

根津美術館は10年以上前からずっと行きたいと思っていたにも関わらず、なぜか実現させずにいた場所です。

受付の方に対応のお礼を言い、お連れ様は先に見ていらっしゃるということで、館内でkanaeさんを見つけました。「よく来たわねえ。」と歓迎してもらい、とりあえず胸を撫で下ろしました。

目的の企画展では、奈良時代の写経本や平安時代の仮名の子切れを見ながら、千年以上前の文字と向き合ってきました。

奈良時代の墨の濃さや筆跡を直に見られて、「わたしは墨と書で、奈良時代と繋がっているんだな。」なんて感動して涙ぐんだりして。

建物の入り口にある竹の生垣も素敵だったなあ。

他の展示物も、実業家の美術品収集力にも触れられて、本当にいい刺激を頂きました。展示品を色んな角度から見ていたら、近づき過ぎて、ガラスに頭をぶつけた(笑)。

お土産♡

そうしたら、「うさちゃん、この後予定ある?無いなら、サントリー美術館に行かない?」とkanaeさんが言う。

30分しか見られないけど、どんな作品があるのかだけでも雰囲気を見ておいた方がいいと言うことで、表参道から六本木に移動しました。

サントリー美術館、歌枕展

「ここはね、隈研吾さんが内装の設計をされているから、建物自体も全然違うの。」

閉館間際の入場で、展示をざっと見ながら再度見に来る時の目星を付けて、kanaeさんの説明も受けます。建物の雰囲気も感じるように意識します。

企画展は、本当に名品揃いでした。

美術展以外にも、富士フィルムの写真展を見てみたり、「ここのバゲットは使っている小麦粉が違うから、香りが全然違くて美味しいの」「いつもはあたしも節約生活だから、ここのスーパーでお豆腐とかお惣菜を買って食事を済ませちゃうの。うふふ。」と、色んなことを教えてもらいました。

閉館後は外にある近くのベンチに座り缶ビールとおつまみで乾杯。

夜の東京ミッドタウンを見ながら、これからの展望や夢を語り合い、好きなことについて話し合ってー。

本当に青春みたい。

うさこはすごく暗い学生時代を過ごしたので、今が本当の青春のような感じがしました。

出だしが慌ただしく大変だったけれど、本当に東京に来てよかった。

来る前には、こんな展開と景色が待っているなんて想像もしていなかったなあ。

宿に泊まりながら、そんな想いで胸が熱くなりました。

では、またね。

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