はじめに
胎内記憶という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
最近、生まれてくる前の記憶を持って生まれてきたと話す子ども達がいるのです。
少し前までは、「ママを幸せにするために生まれてきた」と話す子が多かったらしい。そして最近は、「地球を救うために生まれてきた」という子が増えてきたらしい。それでも根本は、お母さんが救われないと地球が救われないということで、意味は同じなのだそうだ。
「あたしがどれだけママにあいたかったかわかる?」
この本には、お母さんへの愛が詰まっています。
『胎内記憶図鑑2』
胎内記憶という単語を初めて聞いたのは、5、6年前だったように思う。
産婦人科医で胎内記憶の第一人者と言われる池川明さんが、生まれる前の記憶を話す子どもがいると紹介しているのを見たことがきっかけだったと朧げながらに記憶している。
もう15年ほど前になるのか、当時、オーラの泉という番組で美輪明宏さんと江原啓之さんが「自分で両親を選んで生まれてくる」と話していたのを聞いた。わたしは両親への怒りを外に出せずに、ひたすら内に溜め込んでいた時代だった。
なぜ自分はこんなに苦しいのか、なぜうちの親といると心が重たくなるのか、言語化も整理もできず、ただ長いトンネル(隧道と言うんですね)の中を歩いているような氣分だった。
だから、自分が両親を選んでくるなんて、こんなに苦しいのに訳が分からんと思いながら、頭のどこかで受入れようとする自分がいた。自分で選んだんだからしょうがない、修行なんだと。その方が、現状の苦しみに対して納得できる余地があった。
就職した頃、子どもは母親のことをすごく愛しているのだ、母親に幸せになってほしいと願っているのだという自分の想いを職場で仲のいいおばさまに熱弁していた。
親は子どもが思っている以上に子どものことを愛しているもんだよ。幼馴染の子のお父さんが言っていたが、わたしはいやいや、子どもはそれ以上に親のことを愛しているんですよと心の中で強く反論していた。親達の方こそ分かっていないよと。
子どもがどれだけ親達の幸せを願っていて、そうではない状況を嘆き、悲しんでいるのか。そういうことを大人以上に真剣に考えて、心配しているんだということをお父さんとお母さんに分かってほしい。
わたしはずっとそう思っていた。
大人は子どもがそんな風に大人以上に大人達のことを真剣に考えているなんて思っていないし、知ろうとしない。所詮子どもだからと高を括って軽んじている。
どうしてわたしが伝えたいことが伝わらないんだろう。わたしに力がないから、わたしの話に耳を傾ける程の価値がないから。
そう思ってずっと自分を否定して、無力感を感じていた。
胎内記憶という言葉を聞いた時に、昔々に敷いた土台がこれだと反応したのかもしれない。いや、そうなのだと思う。
しかも、「ママを幸せにしたいから、ママを選んで生まれてきた」ということを幼い子ども達が自ら口にしているのだから、聞かない訳にはいかない。そう思って動画を漁るようになった。そして、絵本作家ののぶみさんのことを知った。
のぶみさんはとても繊細で、不器用だけど懸命に子ども達が話していることを世間に伝えようとしてくれていた。
そしてこの絵本が出たのは、大地震が起こるという予言が世間に知られ、騒がれ始めた時だった。
親にわたしの想いが伝わらないというもどかしさと憤りを感じていたわたしにとって、本書はわたしの氣持ちを代弁し、寄添ってくれるする救済の書のようだった。
そうか、きっとそうだったんだ。こうやって生まれてきたんだ。
生まれる前の記憶も母や父を選んだ記憶もないけれど、涙が流れていた。短い時間、しゃくりあげて泣いた。この絵本に描かれている子とわたしの氣持ちはおんなじだった。
巻末には、池川明さんとのぶみさんの対談が収録されている。
お医者さんだって言っているんだっていう肩書きがあれば、大人もちょっとは話を聞いてくれるかもしれない。「宇宙転生」なんていう単語を見たら、両親は鼻をつまんで怪しがるだろうけど、二人の会話に触れてもらえたら、何かが少しでも伝わるんじゃないか。
そう思って、両親との話合いの後に、絶対に読んでねと伝えた。
後から母は読んでくれていたけど、何の感想もなかった。父は、絵本の話題すら忘れているだろうなと思う。もう一度、お父さんも読んでねって言わないとな。
こんな話を一回したぐらいでは、抵抗感の方が断然優って、例え自分の子どもの話だろうと受入れてはもらえないだろう。
それでも、この本を読んで子どもの氣持ちに対する親の見方や受止め方が少しでも変わったらいい。わたしと同じような子ども達が、この星の大人達をどれだけ愛して生まれてきているのかが少しでも伝わるといい。
そんなささやかで切実な想いが大人の皆さんに少しでも伝わりますよう、本書を紹介する次第です。
<本の情報>
- 書名:『胎内記憶図鑑2』宇宙編
- 著者:のぶみ(斎藤信実)
- 監修:池川明
- 出版社:東京ニュース通信社
- 価格:1,800円+税
- 頁数:45頁
<こんな人におすすめ>
- お母さんへの想いが強い人
- 親に想いが伝わらないと感じる人
- 自分はどこから来たのか知りたい人
まとめ

わたしは自分が何者なのかも両親に伝えられていなかったし、両親、特に母を幸せにするという使命も果たせていませんでした。
今振返ると、「わたしは何も達成できてない」というどこから来るのか分からない自己否定感情は、こういうところにも理由があったように思うのです。
そんな子って、実は多いんじゃないかな。
自分だけ苦労していると思っているお母さん。
そんなことないよ。
あなたは、あなたの子どもさん達からものすごく愛されていますから。
ぜひ、本書を手に取って子ども達の想いに触れてみてくださいね。

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