はじめに
今日は、地元の県立図書館から借りた本をまとめて紹介します。うさこはこんな本の借り方をしています。
その時々の自分の関心がある分野に関連して、同じ話題の本を何冊か借りるというのがまとめ借りの時の傾向です。
今回は、俳句の英訳に関連する和歌と俳句の本、たまたま出会った児童文学、WordPressの勉強をするためにずっと氣になりながら借りていなかった本です。
『2026年3月の図書館まとめ借り』
それでは、写真の左から順に本の紹介をしますね。

『英詩訳・百人一首』マクミラン・ピーター著、集英社新書
俳句の英訳に関する日本語の本が見つからず、著者の関連書籍が出てきたので借りた本。
かの有名なドナルド・キーンさんが高く評価をされて、出版に至った百人一首の英訳本です。受賞歴と学術的な評価も得たということで、わたくし権威性に依存しがちなもので手に取りました。学術的に評価されたってどういうことなのかなという確認のためですね。
英訳の際に意図したことも分かりやすく解説されていて、英語が読める方ならなるほどと思う翻訳になっているんじゃなかろうか。
個人的には、「日本語版のための序論」で論考されている日本社会に対する洞察がとても面白かったです。

『物語を継ぐ者は』実石沙枝子著、祥伝社
いじめとか学校とか、親のこととか、子どもの世界にも色々と大変なことはあるものだ。その一人の女の子の心の支えになったのが本という物語の世界で、その本と現実世界との間を行き来しながら、女の子が少し自立して成長する物語である。
でも、大人になるってそういうことじゃないのかなと思う。
空想の世界と思うままにならない現実世界の重たさとの間を行き来しながら、時に空想の力を借りて大人になっていく。多分、わたしがこの本に共感したところもそういうところなのかもしれない。
わたしの読書感想文は、本のあらすじにほとんど触れていない程自分語りをしている訳ですが、その少女の頃の自分の葛藤を思い起こさせ、励ましてくれるような本だったなと思う。
あの時の瑞々しい自分の心に戻りたい時には、ぜひ手に取ってみてください。

『ビスケット』キム・ソンミ著、飛鳥新社
子どもの頃って、「見えないけど『ある』感覚」ってありませんでしたか。
わたしは今でもあるんだけど、子どもの時ってもっとそういう感覚が鋭敏だった氣がする。それは妖精とか虹とか、そういう目に見えない存在のことだけではなくて、そういうのが見えない子でも、人の氣持ちとか、子どもの願いとか、伝えられないけれども確かにそこにある誰かの意志とか、そういう物にも敏感だった歳頃だった。
「ビスケット」ってそういう存在で、主人公は彼らのことが音で聞こえる。でも、大人や他の人には聞こえない。なぜなら彼が聴覚過敏症だからだ。
そこに確かにいるけど、自尊心を失って消えかけている「ビスケット」。自分も似たような心境にあるからこそ、見えない子達をここにいるよって示したい。誰かを思いやる氣持ちって、子どもの頃は特に純粋に持っているから。
そういう「特別な」世界観を持っている繊細な方、あの頃の柔らかい感性に触れたい方にはこの本を手に取ってもらいたい。
個人的には、物語の落としどころがちょうどよくて氣に入った。
著者は韓国の方で、本書の中には自然と韓国文化に関する記述が織り込まれている。現代の韓国の人達を身近に感じるのもこの本の魅力かもね。

電子書籍版はこちら。
『狐狸庵閑話』遠藤周作
これはまた読書感想文を書かねばならない抱腹絶倒の随筆である。
ゆるく英語で話そうよの英会話茶会の講師さんが「お腹を抱えてゲラゲラ笑った随筆なんです」とお薦めしていたので借りてみた。こういう古い本は、もう図書館でしか出会えないかもしれない。そういう意味でも、図書館はわたし達の公共の文化資産だと思う。
中学生の時に遠藤周作の『沈黙』を課題図書とした読書会なるものに参加したことがあって、内容はほとんど覚えておらず、重い内容だなあぐらいの感想しか持っていなかったが、英会話の講師さん曰く、そういう難解な小説とは違って、彼の随筆は同じ人と思えないほど面白いという触れ込みだった。
実際に読んでみて、本当にまじめくさった文章でどうしてこれほど可笑しく書けるのかと不思議なほど、著者の日常が綴られている。中には、キリスト教信者でもあった著者の信仰を巡る葛藤が窺える内容も書かれているけれども、ぐうたらに生きているように見える反面、信仰に忠実にありたいと思う著者の心境が窺える。
沈黙もそういうキリシタン弾圧を描いた小説らしい。再読してみようかな。
この本の中古品を検索していたら、「他のカスタマーはこれらの商品も見ています」に女の子のグラビアが並んでいて笑った。

もう紙の本では手に入らないみたいです。電子書籍版のみ。
『シン・百人一首』
前掲のピーター・J・マクミラン著の現代に置き換える超時空訳「百人一首」。シン・ゴジラ的な。
本当に「超時空訳」なので、真面目に百人一首を読みたい方には不向きです。ただ、百人一首とか和歌なんてよく分かんないし、何が面白いのっていう人には、和歌への入口として面白いんじゃないかと思う。
こんなことを書くとイギリスの方に怒られるかもしれないのだが、United KingdomとかGreat Britainとしてのイギリスって、イングランドとウェールズとスコットランド、そして北部アイルランドから成る国家で、アイルランドはアイルランド共和国という独立した別の国であるらしい。
著者がいうアイルランド出身というのは、このアイルランド共和国のことを指す、のだと思う。地図を見たら、自然がものすごく美しい国だった。
本書によれば、アイルランドは世界で最も赤毛の人口が多い国で、歌手のエド・シーランはそのケルト諸語圏であるケルト人の赤毛の特徴をよく表しているんだとか。
この本では一首ごとに洋楽の曲も紹介されているので、洋楽や英語圏の文化に触れる入口にもなる。
浅い知識ではあるが、英国とその周辺国の勉強にもなりました。

こちらは電子書籍です。
『Haiku』
英語圏では俳句がどのように解説されているのだろう。そのうち自分で簡単に俳句の英訳をしてみたいという小さな野望があり、そんな疑問から手に取った一冊。最近、前よりも英語が聴き取れるようになってきて、それに伴い英文も読める割合が増えたので、いっちょ読んでみるかと挑んでみた。
分からない単語も沢山あるが、海外の人は俳句をそんな風に受止めるんですねと新鮮な氣持ちで読んでいる(まだ読みかけです)。松尾芭蕉の評価はやはり高く、日本人のそれと大体は同じ賛辞になっていた。
余談だけれども、英文も日本語の本と同様に、頭の中で音に出して読まない方が速く読める。脳内で声に出して読むと、その音で文章の意味も思考もかき消されて、内容が全然頭に入ってこなくなるのが発見だった。

『WordPress超入門』
このブログをもっと思い通りに、もっと素敵な体裁にしたくて、氣になりながら何年か越しにようやく借りた本である。
今のWordPressは初期に比べたらかなり分かりやすく、操作しやすくなっているらしいが、それでも「分からない…」と口を吐きそうな弱腰のわたし。
リベラルアーツ大学の両学長もそんな苦難の時代を乗越えてきているのだし、最近真面目に見た孫正義さんも高校大学と死ぬほど勉強した話を聞いて、自分を奮い立たせています。そのうちブログが進化したら、頑張ったんだなと思ってやってください。
まとめ

3月に借りたのにまだ返却していないという期限破りの常習犯と化してしまっているわたくし、速読の意味なんて全くないほど申し訳ない感じで図書館を愛好しています。
昨今の出版不況で、販売された本がすぐに絶版になり入手困難な状況になる中で、図書館は古い本も学術的な本も様々な分野の本の貯蔵庫です。税金とはこういうことに使われているのかと感じる好例ではないでしょうか。貴重な公的資産だなと思います。
本は知の宝庫。それを無料で借りられる図書館を活用しながら、これからも沢山の本に触れていきたいです。

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